ニューヨークのあるホームレスの話
おとといの朝、スマホでYahoo!を見ていたらとても気になる記事を発見。
ELLE ONLINE-「ホームレスモデルが手にした「仕事を辞められる自由」」
この中で私は、ニューヨークでホームレスとして生活していながらモデル・フォトグラファー・俳優として仕事をしている彼、マーク・レイの2つの言葉にとても感動しました。
1つは(自分自身のことを「ホームレスではない」と言っているが、実際のホームレスとあなたとの違いは何かという質問に対して)、“自分自身で否定したこと”。
…ホームレスという一般的に考えたら悲観的な状況なのに、それを否定するっていう心の強さはどこから来るんだろう。
もう1つは、インタビュアーに対して“その質問をしてくれてありがとう”と言ったこと。
いろんな記事を読んできたけど、質問をしてくれてありがとうと言っている人を見たことがなかったので、この人はなんて素直な人なんだろうと思いました。
これらの言葉で、彼はとても魅力的な人なのかもしれないと、実際に映画で見たくなって、昨日さっそく行ってきました。
早起きしてるメリットを生かして、朝イチの11時からの回で。
ホームレスでもとても寛容な人だった
チケットを買ったとき、窓口の人に「この回は映画終了後に舞台挨拶があります」って言われて。
そうだね、確かに入口の看板にも書いてあった。
でもそのときは監督とか、共演した女優さんの誰かが来るのかなーくらいに思ったら。
まさかのご本人登場。
(映画館側から写真OKとのアナウンスがありました)
彼が出てきても周りはザワついていないから「あれ、みんな知ってたの?!興奮してるの私だけか」って思って帰って記事読み直したら、来日中って書いてあるじゃん…。
まあ一人心の中でワーキャー言って楽しめましたけど。
…
で、実際にインタビューされている時のマークさんは、人と話すのが好きと言っていたけど、とても穏やかで声が小さめで、すごく繊細な人に見えました。
そして、記事にあったとおり、とても寛容だなと。
「生活が不安定だと、人は不寛容になりがち」というのを私は常に感じていて、だからこそ、彼のような生活をしていても不寛容にならないっていうのはどうしてなんだろうとずっと疑問だったのが、なんとなく腑に落ちました。
大事なのは、家があるかじゃなくて、人としてあろうとする品、そして家族や友だちといった周りとのつながりだなあと。
あと最低限食べていけるだけの仕事ね。ここは現実的に。
彼はファッション業界に身を置いているのもあるけど、常にファッショナブルだし、清潔にしている、しようとする心に品があるなあと、だからあんなにカッコよく見えるんだろうなあ。
まとめ
人が人でいるために大事なことって、そうあろうとする気概っていうか品って、家とかのモノよりも先立つんだなと感じました。
とか言いつつ私は家ないと速攻で余裕なくしそうだけど…。
それからやっぱり一人にならない、家族でも友だちでも、誰かとつながっているのも必要なんですね。
…
映画が公開されることで彼の今の状態(こっそりホームレスしていること)が危うくなってしまうんじゃないかと映画の途中から気になっていたんですが、質疑応答のときにその後の話もされていて、知れてよかった。
なんか全然上手く伝わってない気がするけど、今の生活でモノや心に荷物が溢れすぎてちょっと心の余裕をなくしていたらオススメです。